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現創展 2023
第48回展
Pursuing true art with person-themed expressions
東京都美術館 11/26〜12/ 2
【第48回展 総評】2022年11月26日〜12月2日
東京都美術館 1F <第4展示室>
今回の現創展は盛大のうちに終了でき感謝しています。
出品者数、作品点数は前回と同じで内容は充実していました。中には300号の作品もあり全体をみると良い作品が多く見映えがした。
特にグランプリに輝いた西村昭子さんの「そして未来は奪われた」30号の油彩画は素晴らしい表現力で存在感を示していた。
作品はロシアによるウクライナ侵攻で希望を断たれた音楽家の嘆きを画面全体で表現しているものです。
審査員も眼が鋭いと思った。30号の作品でも100号に負けない内容となっている点を読み取り高く評価しているからです。
次に東京都知事賞に選ばれた柏木健二氏の「青衣少女」100号は人物を大きく描いており迫力満点です。これぞ人物画と思わせる力作です。本当に好感度の高い作品です。
審査員は外部から4名(うち1名は学芸員)と、内部から会長、副会長の4名、計8名で行った。なお、人物画の魅力を発信する会は少なく、とても貴重な会だと思います。
さて、私ごとですが、総会でお願いしましたが、私が会長になり
6年が過ぎましたので、次の会長を選んで頂きたいと申し上げました。私はあと2年で任期が終わりますので、ぜひ後任にバトンタッチをさせて下さい。
実は昨年、銀行員時代の1年後輩で一番親しかった方が77歳で亡くなった、との知らせを受けとてもショックでした。
私は6年前に脳梗塞になり初めて入院しました。
その後は健康に注意してきましたが、いつまで元気で居られるか分かりません。また他にも片づけたい事もありますので・・・・とは言っても今年は頑張る所存です。また、50回展には記念画集の発行も総会で決まりましたので、その準備に入る予定です。
受賞作品数57点
受賞作品を掲載させて頂きました。
第48回記念現創展
審査委員長 大庭 修二
第48回記念 現創展
人物画部門受賞作品
グランプリ受賞作品
Grand Prix winning work
【そして未来は奪われた】
西村 昭子
Akiko Nishimura
此の度は、グランプリを頂き恐縮です。
まだまだ画力の至らない私としては、賞を頂いた名誉よりも、絵に込めた思いに共感して頂けた事を、とても嬉しく思います。
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長年サイエンスの世界で、神秘的な迄の命の営みの美しさに接して来ましたが、 此の尊い命を担う人間が、世紀の悲劇の被害者であると共に加害者でもあるという不条理を油彩画で表現すべく悪戦苦闘しています。
そう言う事も有ってか、私の絵は暗いとの批判を受けてきました。私自身もそう思っていました。でも「本当に暗い絵は絵画として成立しないのか?」と疑問を持った時から、悪戦苦闘の方向性が見えてきたように思います。
一般に言われる事は、「絵は観る人の自由なので、何だって勝手に描けば良い」です。
確かに、観る人に阿る必要は無いかもしれないけど、絵はやはり、「分かって欲しい」「想いを共有したい」との、自身の思いの発露なのではないでしょうか?
幼少児、心の病を抱えている人、犯罪者の心理的診断に絵が用いられるのも、絵が人間の心の内の1つの表現ツールだからかなと思います。
また時々、精薄児の作品に、ドキッとするような感動を覚える事が有り「芸術って何?」と思わされる事が有ります。人が言葉を獲得したように、絵は心の奥に潜む思いを表現するツールなのではないかと思います。社会生活をする上で必要な一般常識の鎧を被ってしまった健常者は、このツールが直接機能しなくなっているので、画面構成、色彩構成などを自分なりに試行錯誤しながら、本来の思いを表現するしかないのでしょう。
心引かれる絵を観ていると、主要画面以外の処に、小さな点や線が描かれているのですが、その点や線が大きな効果を産んでいて、唸ってしまう事があります。そう言う作者は、きっと、鎧に阻まれる事無く、自身の心の内を見る「眼」と、それを表現出来る「技量」を持った人なのかなと。
皆さんの作品に学びながら、「尊い命」と「命の不条理」を表現出来る「技量」と「眼」を養って行きたいと志新たにしています。
東京都都知事賞受賞作品
Governor of Tokyo Award
現創会賞受賞作品
Gensoukai Award
【とどけこの願い】
松井 京子
Kyoko Matsui
この度は現創会賞という重みのある賞を戴くことができました。本当に有難うございました。
私は家族の日常生活を描き続けて、家族の笑顔や喜びの表情、無心の姿をどう表現するか考えながら制作してきました。しかしいつもこれでよいのか不安でした。
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友人、知人がいつも「絵で癒される」といって私を励まして下さったので、これまで絵を続けてこられました。この度の受賞は私のものだけでなく皆さんと共にいただけた賞でした。
数年前、抽象画作家の先生に教えをいただくようになりました。先生は「目の前のものを写すのではなく眼前の風景をみて心の風景を表現(絵は現実と違う)しなさい」「空間を制するものは絵を制する」など授業の度に寸評して下さいます。師に出会って3年以上、私の絵に対する心がけが変化して画面構成も少しずつ変化しました。
「とどけこの願い」は娘をモデルに、自分で育てた季節の花をデッサンし制作しました。背景に闘犬2匹の争う姿で戦争を表し、筆の大きな動きで津波を表現し、火山の噴火など具体的に描きこみましたが、目を覆う描きは抵抗があって全部描き終わってから、背景に和紙を何度も貼りました。少し弱くなりすぎて何千キロも海を渡って去っていく蝶に平和を託して飛びたたせ、隅に平和の象徴、鳩を描きました。
全体をまとめる人物の服の色が決まらず悩みましたが、なんとかウクライナブルーで色が全体とマッチしまとまったので筆をおきました。
これからは「いやし」だけでなく感動したと言われる作品作りを心がけます。ありがとうございます。
優秀賞
Outstanding performance award
新人賞
New face award
奨励賞
Incentive award
秀作賞
Excellent work award
キャラクタアート部門
受賞作品
功労賞
特別功労賞
池谷千恵子
功労賞
石渡健介
GS展(自由画部門)
受賞作品
GS優秀賞
GS Excellence Award
GS奨励賞
GS Encouragement Award
GS秀作賞
GS Excellence Award
GS努力賞
GS Effort Award